しんの2022
大晦日。忙しない気持ちを連れて実家へ帰省した。
夕方、帰省中の電車の窓から見渡す景色が、建ち並ぶビル街から山や川などの自然に変わっていく。
途中の駅で乗り換えた。辺りを見渡すと、もう真っ暗だ。電車を降りると、明らかに空気が澄んでいて美味しい。寒くて白い息がするなかで、ゆっくりと深呼吸する。すると、すーっと、身体に染み渡る。割と厚めのマスク越しでもわかる美味さ。
いわゆる、都心のコンクリートジャングルでは感じられない空気感だ。
家族とお寿司や蕎麦を食べたり、お酒を飲んだり、ゆったりした元旦を迎えた。甥っ子もびっくりするくらい沢山、昼寝もした。
お正月は一気に開放される感じが好き。
年末は31日までバタバタと忙しなく動いているのに、年が明けるとゆっくりと時が過ぎていく。こんなゆっくりできるのはお正月くらいかなと毎年考えてたことを今年も考えた。
近所の神社へ初詣でにも行った。
車社会のため、すれ違った人は数える程だった。お爺さん、お婆さんと犬の散歩をしている40代くらいの夫婦。
全く面識ない人たちなのに、その全ての人からすれ違う度に、「おはようございます」と挨拶をしてもらった。
僕も「おはようございます」とまっすぐな気持ちで挨拶した。
田舎あるあるというやつなのか。改めて田舎に住んでいる人柄の良さを実感した。と同時に人の温かみが、ぽかぽかと身体に染み渡った。さっきまで寒くて眠かったのに。背筋が伸びた。
2022年は自分の中で勝負の年。
おそらくまた色々なことがあると思う。ただ、1日1日のありがたみや、周りの人たちに感謝して、まっすぐに全てをやり切る(っていいきる)
久しぶりにスマホでこの日記を更新した。
充電をしながらの影響なのか、気がつくとスマホが熱くなっていた。僕は目の前にある500mlの十六茶を左手で持ってゆっくりと飲み干した。いつもより、はと麦の香りがした。忙しない気持ちにゆっくりと距離を置いて。
2022年。明けましておめでとうございます。